楽譜あり」カテゴリーアーカイブ

[O Holy Night (Christmas Song)]O Holy Night (Christmas Song)

19世紀にフランスで書かれた曲で、フランスでは[Cantique de Noel クリスマス聖歌]として知られていた。それで英語では括弧して(Christmas Song)と付記されることが多い。田舎町でワインのアドヴァイザーをやり時どき詩を書いていたプラスィド・カポー(1808-’77)が、1847年にこの曲の原詩を書いた。

[O Come, All Ye Faithful (Adeste Fideles)]O Come, All Ye Faithful (Adeste Fideles)

フランスのドゥエイ Douai のカトリック大学で単旋聖歌の写譜をやっていたジョン・フランスィス・ウェイドが、正確には1740年から三年間ぐらいのあいだにこの曲を書いたと言われる。ドゥエイはフランス北部の街で、16~17世紀に英国から追放されたカトリック教徒(つまり非国教徒だが)が住みつき、政治的、宗教的中心をなした場所である。

[No More Blues (Chega de Saudade)]No More Blues (Chega de Saudade)

ヴィニシウス・ジ・モライスとアントニオ・カルロス・ジョビンのコンビが’58年に書いた曲で、有名になってきたのはずっとあとだが’63年に同じ二人によって書かれた[Garota de Ipanema イパネマの娘]などよりも五年も前に書かれている。

[Love (L-O-V-E)]Love (L-O-V-E)

日本でもポップスとしてヒットしたので、かなりよく知られている曲だ。ドイツ人トランペッターのベルト・ケンプフェルトが曲をつくり、ユダヤ系のミルト・ゲイブラーか歌詞をつけるという、戦前戦中にはありえない、戦後20年のアメリカでしか起きえないような奇跡の組み合わせでできた曲である。

[Little Drummer Boy, The]The Little Drummer Boy

これはハリー・スィメオン 、ヘンリー・オノラーティ、キャサリン・K・デイヴィスら三者の作で、1958年と比較的新しいクリスマス曲である。聖書外典からの話しとして、幼いイエスの誕生にさいして贈り物をさしあげる余裕のない貧しい少年が、聖母マリアの許しを得て新生児のためにドラムをたたくと、歌詞は歌っている。

[Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow!]Let It Snow! Let It Snow! Let It Snow!

これはサミー・カーンとジュール・スタインが1945年に書いた曲で、大きなヒットとなり、ヴォーン・モンロウ(1912-’73)の歌と彼の楽団のレコードが翌年チャートのトップを飾った。だが歌詞にはクリスマスへの言及がなく、ただ漠然と冬を表現しているにすぎず、厳密にはクリスマス曲として意図されたものではなかった。

[Joy to the World]Joy to the World

[もろびとこぞりて]の邦題で知られている賛美歌#98で、歌詞はアイザック・ワッツが書いた。メロディはヘンデルの[Messiah]から取られている。このメロディは私たちが子供のころ学校で習ったものだし、ドシラソファミレドという出だしはとても印象的で、誰もが知っている曲だろう。

[Jingle Bells]Jingle Bells

これはクリスマス曲としてもっとも名が通っているおなじみの曲である。ところが不思議なことに歌詞ではクリスマスについてなんら触れていない。じつは1857年にジェイムズ・ピアポント James Pierpont によってボストンの教会における感謝祭の式典のために書かれたが、感謝祭についても触れていなくて、曲名も[One Horse Open Sleigh]という、ただそり滑りを歌っただけのものだった。