[Angels from the Realms of Glory]Angels from the Realms of Glory アイルランド人のジェイムズ・モントゴメリーが1816年のクリスマス・イヴに新聞に発表した詩に、のちにヘンリー・T・スマートが作曲してできあがったキャロル(聖歌)である。モントゴメリーは1771年にスコットランドで生れている。
[Angels We Have Heard on High (Westminster Carol)]Angels We Have Heard on High (Westminster Carol) これは作者不詳で、たいていは19世紀フランスでできたキャロルだと言われている。それは最初の出版物が1855年にフランスで出された《新感謝祭賛歌集 Nouveau recueil de cantiques》で、主にフランスで歌われてきたという理由からだ。
[Auld Lang Syne](Christmas) Auld Lang Syne これはふだん[螢の光]と言われている曲で知らない人はいないだろう。このメロディはスコットランドに伝わるもので、最初に楽譜が出版されたのは1687年だという。歌詞の方も、書いたというよりも巷間に流布するものをまとめあげたと言うべきだろうが、最初はすでに1586年の出版物に現れている。
[Away in a Manger]Away in a Manger これは一般にドイツのマルティン・ルターの作と言われてきた曲だが、じつはルターはまったく関与していなくて、アメリカの19世紀後半の俗謡の一つである。最初に現れたのは1885年のフィラデルフィアの子供の日曜学校の本《小さな子供の本 Little Children’s Book》で、作者名なしの詩として載せられた。
[Blue Christmas]Blue Christmas これは’57年にエルヴィス・プレスリーが歌ってヒットした曲として有名だ。ただし最初は’49年に通称〝テクサスの歌うたい Texas Troubadour〞と呼ばれていたアーネスト・タブ Ernest Dale Tubb(1914 -’84)が歌った。
[Caroling Caroling]Caroling Caroling これはジャズ・ミュージシャンでソングライターのアルフレッド・バートが、彼の晩年の1954年につくった聖歌である。彼は1920年に、フィンランド人、フランス人、ドイツ人、スウェーデン人などが多く居住するミシガン州半島地域のマルケット Marquette に生れている。
[Christmas Song, The]The Christmas Song お馴染みトーメ/ウェルズのコンビによるクリスマス曲で、同じかそれに近い題名のものがいくつかあったので、普通は括弧して(Chestnuts Roasting on an Open Fire)と曲名のあとにつけて言及される。クリスマス曲としては珍しくジャズィな雰囲気のある曲である。
[Coventry Carol]Coventry Carol これはイングランドの Coventry という街にちなんでコヴェントリー・キャロルと名づけられた聖歌で、クリスマス・キャロルの一つである。その出自は16世紀にまで遡ることができる。
[Deck the Halls]Deck the Halls この曲は英国のウェールズ地方で歌われてきた俗謡で、作者は不詳である。Yule とは、いわゆるヴァイキングや北欧一帯の人たちに広まっていたキリスト教以前の信仰における12月末から新年にかけての祝祭のことで、キリスト教に帰依したあとにそれがクリスマスに変化して残り、これはそのユールの伝統から生れた俗謡である。
[Ding Dong! Merrily on High]Ding Dong! Merrily on High この曲の作者は判っていないが、16世紀フランスに起源がありそうだ。最初の印刷物は1588年にジェハン・タブーロ Jehan Tabourot(1519-1593)の出したダンスの本に載せられ、元もとはダンス曲の範疇だった。