[Fine and Mellow]Fine and Mellow この曲はビリー・ホリデイの書いた有名なブルースで、’39年につくられている。これは当時レコード店を経営していたミルト・ゲイブラーがコモドアという自分のレイベルから出した二枚のレコードの表裏四曲のうちの一つで、最初は[Strange Fruit]の裏に入っていた。
[Guilty]Guilty これはガス・カーンとハリー・アクストが作詞し、リチャード・ホワイティングが作曲した’31年の曲だが、クレディットでは三人共作となっている。この曲は映画とは関係がなく、またカーンがルース・エティングの歌を意図して書いたのでミュージカルに使われる予定だったが、結局使われず、ミュージカルとも関係がなかった。
[Hundred Years from Today, A]A Hundred Years from Today これはジョウゼフ・ヤングとネッド・ワシントンが作詞し、ヴィクター・ヤングが作曲した曲で、キャスリン・ペリー Kathryn Perry 主演の’33年のルー・レズリィのレヴュー【Blackbirds of 1933-34】に使われた。
[I Ain’t Got Nothing But the Blues]I Ain’t Got Nothing But the Blues これはデューク・エリントンの’40年代の作品の一つで、ドン・ジョージが作詞した曲である。エリントンの曲はたいてい最初はインストゥルメンタルとしてつくられ、のちに歌詞がつけられてスタンダード曲になってくるから、アンサンブルのための曲づくりが多いが、これはブルース臭に満ちたやや異なる趣の曲となった。
[I Didn’t Know What Time It Was]I Didn’t Know What Time It Was これはロジャーズとハートが’39年のミュージカル【Too Many Girls】に書いた曲で、ミュージカルから離れてスタンダード曲としてよく知られるようになった。
[If I Didn’t Care]If I Didn’t Care これはジャック・ローレンスが’39年に作詞、作曲して、’30年代、’40年代にミルズ・ブラザーズとともに重要な黒人コーラス・グループとしてならしたインク・スポッツの歌でヒットした曲だ。デッカから出たそのレコードはミリオン・セラーとなり、以後彼らのテーマ曲ともなった。
[Imagination]Imagination これはジョニー・バーク作詞、ジミー・ヴァン・ヒューゼン作曲の’40年の曲で、映画、ミュージカルとは関係がない。最初に録音したのはフレッド・ウェアリングとペンスィルヴァニアンズ Fred Waring’s Pennsylvanians だが、グレン・ミラーのレコードでヒットした。
[In the Still of the Night]In the Still of the Night これはコール・ポーターが作詞、作曲し、’37年12月のミュージカル映画『Rosalie』(MGM)に使われた曲である。それにはエリナー・パウエルとネルソン・エディが主演し、エディがこれを歌った。
[It Could Happen to You]It Could Happen to You これはバークが作詞し、ヴァン・ヒューゼンが作曲して、’44年の映画『And the Angels Sing』(Paramount)に使われた曲である(紛らわしいがこの映画は曲[And the Angels Sing]とは関係がない)。
[It’s Magic]It’s Magic この曲はサミー・カーン作詞、ジュール・スタイン作曲で、’48年の映画『Romance on the High Sea』(Warner)に使われた。そのなかでは主演のジャック・カーソン Jack Carson とドリス・デイが歌い、ドリス・デイのコロンビアのレコードがミリオン・セラーとなった。