[I’ll Be Around]I’ll Be Around 作曲家でピアニストのアレック・ワイルダーが’42年につくった曲で、映画、ミュージカルとは関係ない。がのちに映画『The Joe Louis Story』に使われている。ただしこの曲のレコードは’42年初めにすでに出されているから、作曲したのはそれ以前、多分前年あたりかもしれない。
[Jeepers Creepers]Jeepers Creepers マーサー作詞でウォレン作曲になる’38年の曲で、ミュージカル映画『Going Places』に使われた。そのなかではディック・パウエルとルイ・アームストロングが歌った。
[Just One More Chance]Just One More Chance サム・コズロウ作詞、アーサー・ジョンストン作曲で、’31年のマルクス兄弟の映画『Monkey Business』(Paramount)に使われた曲だ。すぐラジオでビング・クロズビィが歌い、つづいてラス・コランボのレコードが多く売れ、以来、地味だが根強い人気のスタンダード曲となった。
[Love Letters]Love Letters エドワード・ヘイマン作詞、ヴィクター・ヤング作曲で、’45年の同名の映画『Love Letters』(Paramount)の主題歌として使われた曲である。この映画はジェニファー・ジョーンズ、ジョウゼフ・コットン主演で、このころ多かった戦争の傷痕を癒すといった筋の映画だった。
[Love Walked In]Love Walked In ジョージとアイラのガーシュウィン兄弟が書き、’38年のミュージカル映画『Goldwyn Follies』(United Artists)に使われた曲だ。そのなかではケニー・ベイカーが歌った。
[Luck, Be a Lady]Luck, Be a Lady フランク・レッサーが’50年のミュージカル【Guys and Dolls】に書いた曲で、そのなかではロバート・アルダが歌った。このミュージカルはプロデューサーのサイ・フォイアー Cy Feuer とアーネスト・マーティン Ernest Martin が、【South Pacific】の成功に刺激されて、デイモン・ラニアン Damon Runyon (1884-’46)の短編小説《The Idyll of Miss Sarah Brown》をミュージカル化しようとしたものだった。
[Mam’selle]Mam’selle マック・ゴードン作詞、エドマンド・グールディング作曲で’47年にクレディットされている。が実際にはその前年の映画『The Razor’s Edge』(20th Century-Fox)に使用挿入されているので、少し前に書かれたようだ。
[Moanin’ Low]Moanin’ Low ハワード・ディーツ作詞、ラルフ・レインジャー作曲で’29年につくられ、レヴュー【The Little Show】に使用挿入された。このレヴューはディーツが作曲のアーサー・シュワーツと組んだ最初のもので、ケイ・スウィフトとポール・ジェイムズの[Can’t We Be Friends]など他の作詞家、作曲家の曲も使われていた。
[Nobody Knows You When You’re Down and Out]Nobody Knows You When You’re Down and Out ジミー・コックスというヴォードヴィルの役者が’23年につくったブルースで、彼が舞台で歌ってひろめた。レコードは’27年にボビー・ベイカー Bobby Baker が録音したものが最初だが、’29年5月15日にベスィ・スミス(1894-’37)の吹きこんだものが大変よく売れた。
[Nobody’s Sweetheart]Nobody’s Sweetheart カーン、アードマン、マイヤーズ、シューベルの四人の’24年の作で、レヴュー【The Passing Show of 1923】がニューヨークで開演したあと、暫くしてから挿入され使われた。