[Day Dream]Day Dream これはビリー・ストレイホーン、ジョン・ラトゥーシェ、デューク・エリントン三者の’40年の作品である。がストレイホーンが作曲、ラトゥーシェが作詞し、エリントンは名前だけ入ったようだ。ただしラトゥーシェの名がクレディットから落ちている例もあった。
[Crazy Rhythm]Crazy Rhythm これはアーヴィング・スィーザーが作詞し、ジョウゼフ・マイヤーとロジャー・ウルフ・カーンの二人が作曲して、’28年にベン・バーニィのオーケストラのために書いた曲である。そして同年のミュージカル【Here’s Howe】に使用されたが、このミュージカルは71回しかつづかず失敗作だった。
[Charleston]Charleston これはセスィル・マックとジェイムズ・P・ジョンソンが’23年の黒人ばかりのレヴュー【Runnin Wild】に書いた曲である。そのなかでは黒人、インディアン、白人の混血でまだ15歳のエリザベス・ウェルチが歌い、彼女もこれで脚光を浴びることになった。
[Can’t Help Lovin’ Dat Man]Can’t Help Lovin’ Dat Man これはハマースタイン二世とジェロウム・カーンがミュージカル【Show Boat】に書いた曲で、’27年の有名な作品だ。なかではヘレン・モーガン、ノーマ・テリス Norma Terris、ハワード・マーシュ Howard Marsh らが歌った。
[Black Coffee]Black Coffee これはソニー・バークの書いた曲にポール・フランスィス・ウェブスターが作詞した’48年の作品で、映画、ミュージカルとは関係ない。ヒット曲と言えるほどではなかったが、時代とともにスタンダード曲になってきた曲である。
[At Sundown]At Sundown これはヒット曲を多く書いていたウォルター・ドナルドソンが、’27年に歌詞、曲とも自分で書いた最初の作品である。そしてウクレレ・アイクことクリフ・エドワーズがパレス劇場で歌って披露した。
[Amapola]Amapola これは元もとジョセフ・M・ラカーレという人がつくったスペインの曲で、スペイン語の歌詞がついていたが、’24年にアメリカで歌詞なしでヒットした。ラカーレは英詩をつけていたがそれはほとんど歌われず、メロディのみのヒットだった。
[All the Way]All the Way これはカーンとヴァン・ヒューゼンの二人が’57年の映画『The Joker is Wild 抱擁』に書いた曲で、そのなかで主演したフランク・シナトラが歌った。そしてアカデミィ主題歌賞をもらい、シナトラのレコードはミリオン・セラーとなった。
[You’re the Top]You’re the Top これはコウル・ポーターの作品で、1934年のミュージカル【Anything Goes】に入れられた曲だ。そのなかではエセル・マーマンとウィリアム・ギャクストンがこれを歌った。このミュージカルの映画化『Anything Goes』では、’36年版(Paramount)で同じマーマンとビング・クロズビィがこの曲を歌い、’56年版(同)でクロズビィ、ミッツィ・ゲイナー、ドナルド・オコナーらが歌った。がいずれも歌詞はかなり変えられていた。
[Why Don’t You Do Right?]Why Don’t You Do Right? これはブルースマンでギタリストのジョウ・マッコイが1942年に書いた曲で、ペギー・リーがベニー・グッドマン楽団で歌って大ヒットした。ちょうど戦争が始まったばかりだったので、百万枚にわずかに欠けるほど売れたこの盤が、’42~’43年にはもっとも売れたレコードになったという。