改訂版」カテゴリーアーカイブ

[On the Street Where You Live]On the Street Where You Live

これはラーナーとロウのミューズィカル【My Fair Lady】に挿入された曲で、’56年の作品だ。そのミューズィカルでは登場人物のフレディ Freddy Eynsford-Hill を演じたマイケル・キング John Michael King がこれを歌った。そして’57年にヴィク・ダモンがコロンビアに吹きこんだレコードが売れてヒットした。

[One for My Baby]One for My Baby

ジョニー・マーサーとハロルド・アーレンによって書かれ、’43年のRKO映画『The Sky’s the Limit』に使われた。なかでは主演のフレッド・アステアがこれを歌ったが、彼が凱旋した空軍の飛行士の役で、初めて白のタイと黒い燕尾服を着なかった映画だと言われている。しかしこの映画は成功せず、そのままポシャってしまった感があるが、もう一曲この二人が書いた[My Shining Hour]も入っていて、これは’43年のアカデミー主題歌賞にノミネートされ、この2曲は大成功した。

[Our Day Will Come]Our Day Will Come

ボブ・ヒリアード作詞、モート・ガーソン作曲によって1962年に作られ、同年12月にルビーとロウマンティクス Ruby & The Romantics の歌で出て、それが翌年3月ヒットして1位まで昇った。二人は穏やかな曲としてこれを考えていて、レコード会社 Kapp のA&R部長アル・スタントン Al Stanton が、もしこれがダメだったらジャック・ジョーンズに歌わせると約束したので、この新しいR&Bグループ/ルビーとロウマンティクスの録音を許可したのだ。

[People]People

’64年3月末にブロードウェイで開幕したミュージカル【Funny Girl】に挿入され、のちに映画『Funny Girl』にも挿入されたバーブラ・ストライザンドの大ヒット曲で、彼女をスターにのし挙げた曲でもある。この Funny Girl とは’20~’30年代に【ズィーグフェルド・フォリーズ】などで活躍した喜劇女優ファニー・ブライス Fanny Brice のことで、このミュージカル、映画ともに彼女の伝記物語を骨子としている。

[Perdido (Lost)]Perdido (Lost)

これはデューク・エリントン楽団に在籍していたトロンボーンのファン・ティゾルが1941年に書いた曲で、12月3日にデューク・エリントンによる最初の録音がなされている。しかし翌’42年1月21日のヴィクター録音がエリントン楽団によるオリジナル盤とされているようだ。歌詞は2年後にハリー・レングズフェルダーとアーヴィン・ドレイクがつけている。

[Polka Dots and Moonbeams]Polka Dots and Moonbeams

これはバークとヴァン・ヒューゼンが、映画や舞台には関係なく書いた曲で、トミー・ドースィ Tommy Dorsey 楽団が、歌はフランク・スィナトラ Frank Sinatra で吹き込んだ1940年のレコードがヒットした。この頃二人はビング・クロズビーとその映画のために書いていて、非常に成功していたので、なんと〝Gold Dust Twins 金粉の双子〞という俗称をもらっていた。それがこの曲と前年の[Imagination]のみ、クロズビーとも映画とも関係なく、トミー・ドースィ楽団のために書いたものだった。

[Second Time Around, The]The Second Time Around

サミー・カーンとジミー・ヴァン・ヒューゼンによる曲で、’60年の20世紀フォックス映画『High Time』に挿入された。そこではヘンリー・マンスィーニ指揮のオーケストラでビング・クロズビーが歌い、アカデミィ主題歌賞にノミネイトされたが、賞は[Never on Sunday]に取られている。映画のなかでクロズビーが女装する場面があって、その場面とこの歌の二つ以外にいいところなしと評されるほど、これは失敗作だった。

[Skylark]Skylark

ジョニー・マーサーが作詞し、ホウギィ・カーマイケルが作曲した1942年の曲で、映画、ミュージカルとは関係ない。が非常に巧妙なカーマイケルのメロディが魅力なのだろう、ジャズ歌手のあいだに少しずつ人気が高まってきて、最近ではスタンダード曲のなかでもかなり高い位置に昇ったと思われる曲である。