[What Kind of Fool Am I?]What Kind of Fool Am I? イギリスの作家レスリー・ブリッカスとアンソニー・ニューリーのコンビの1962年のミュージカル【Stop the World─I Want to Get Off】の最後に使われた曲で、そのなかでは主人公リトルチャップを演じたニューリーが歌った。
[Lulu’s Back in Town]Lulu’s Back in Town 作詞アル・デュビン、作曲ハリー・ウォレンの1935年の作品である。そして同年の映画『Broadway Gondlier』(Warner)に使用され、ディック・パウエルとミルズ・ブラザーズがこの曲を歌い、ほかにもジョウン・ブロンデル Joan Blondell、テッド・フィオリト楽団などが出演した。
[Maybe You’ll Be There]Maybe You’ll Be There この曲はミュージカル、映画とは関係なく、サミー・ギャロップ作詞、ルーブ・ブルーム作曲で1947年につくられている。同年早くにゴードン・ジェンキンズのオーケストラがチャールズ・ラヴェア Charles Lavere の歌で録音してデッカから出したが、すぐには売れなかった。どういうわけか翌年になって売れはじめ、’48年6月に3位までのぼり合計30週チャートに在位して、中くらいのヒットになった。
[Midnight Sun]Midnight Sun ライオネル・ハンプトンの最大傑作と言うべき曲で、1947年の作品だ。クレディット上ではソニー・バークとの共作になっているがその理由は判らない。歌詞は’54年にジョニー・マーサーがつけたものだ。もちろんもとはインストゥルメンタルとして作られ、ハンプトン楽団のデッカのレコードが最初だった。
[Muskrat Ramble]Muskrat Ramble キッド・オリィの1926年の曲で、ルイ・アームストロングのホット・ファイヴのレコードが表向きには最初の録音だった。というのは彼はかなり前にこれをつくったらしいのである。ただ正確なことはもう今では判らないのが実情だ。
[New York State of Mind]New York State of Mind ビリー・ジョエルが1975年につくり、’76年5月に発表したアルバム《Turnstiles》に入れられた曲である(Turnstiles は地下鉄などの回転式改札)。彼は’71年に最初のアルバム《Cold Spring》を出した(’72年という記述もあった)が、まだ彼の曲はあまりヒットせず、そのあと’73年に生活苦で仕方なく西海岸に行った。
[Old Folks]Old Folks ウィラード・ロビソンの1938年の曲で、ミュージカル、映画とは関係ない。スティーヴン・フォスターの[Old Folks at Home](邦題は[スワニー川])は有名だが、もちろんこれは別の曲でそれに較べればはるかに地味なものの、歌よりもジャズ・ミュージシャンに多く採りあげられて案外人気のある曲である。
[How Little We Know](How Little It Matters) How Little We Know キャロリン・リー作詞、フィリップ・スプリンガー作曲で1956年につくられた曲で、映画、ミュージカルとは関係ない。同年フランク・シナトラが歌ってヒットした。
[Alice in Wonderland]Alice in Wonderland ボブ・ヒリアード作詞、サミー・フェイン作曲で、1951年のウォルト・ディズニーの漫画映画『不思議の国のアリス Alice in Wonderland 』に主題歌として使われた曲だ。あまり大きなヒットとはならなかったが、ジャズ界でビル・エヴァンズがスコット・ラファロと吹きこんだ演奏が出て、一挙にスタンダード曲になったと言えそうだ。
[Affair to Remember, An]An Affair to Remember この曲はハリー・ウォレンの作曲、ハロルド・アダムソンとリーオ・マケアリィ作詞で、1957年の同名の映画『An Affair to Remember』(Paramount)の主題歌として使われた。主演がケイリィ・グラント、デボラ・カー、監督、脚本がマケアリィで、マケアリィはたんにクレディットに入っただけかもしれない。