もとはフレッド・アステア主演でつくられることになっていた’55年の映画『Papa’s Delicate Condition』のためにカーン／ヴァン・ヒューゼン組が書いた曲だが、これは実現せず、’63年にジャッキー・グリースン Jackie Gleason 主演で同題名でつくられ、グリースンがそのなかで歌った。

グリースンは、なんといっても映画『The Hustler ハスラー』で見事にやってのけたポール・ニューマンのビリヤードの仇敵という役が光っているが、彼はこれでアカデミィ助演男優賞に、受賞は逸したがノミネイトされている。グリースンは元もとはラジオ、ナイト・クラブ、ブロードウェイのステージで活躍していたコメディアンで、自分のオーケストラももっていて歌も歌うという多才な人だが、テレビ放送が始まってからは《ジャッキー・グリースン・ショウ》という番組（’52-’55）ももっていた。レコードも多くつくっていて私も若いとき彼のLPを買ったが、彼のことをバンド・リーダーだとばかり思っていたから、映画『ハスラー』を見たときは私は実はびっくりした…

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