[Yes Sir, That’s My Baby]Yes Sir, That’s My Baby カーン作詞、ドナルドソン作曲で、’25年に歌手のエディ・キャンターのために書いたもので、キャンターが歌ってヒットした。また同年ジーン・オースティンの歌ったレコードもよく売れてヒットした。
[Work Song]Work Song ’60年にトランペッターのナット・アダレイがつくり、彼と兄のジュリアン・キャノンボール・アダレイ率いるグループが演奏してヒットした曲だ。のちに歌手のオスカー・ブラウン・ジュニアが歌詞をつけて歌った。
[Will You Still Be Mine?]Will You Still Be Mine? マット・デニスが曲を書いてトム・アデアが歌詞をつけた’41年の曲で、映画やミュージカルとは関係ない。この年、デニスはこの曲のほかにも10曲ほど書き、そのどれも非常に質の高いスタンダードになっていて、この時期は創作意欲旺盛なときだった。
[Who’s Sorry Now?]Who’s Sorry Now? キャルマーとルビーが作詞し、スナイダー作曲の’23年の曲で、ヴォードヴィルでヴァンとシェンク Van and Schenck のグループによって歌われてヒットした。
[This Could Be the Start of Something Big]This Could Be the Start of Something Big この曲はコメディアンのスティーヴ・アレンが作詞、作曲したもので、’56年につくられている。映画やミュージカルとは関係なく、それほど有名な曲ではないにしても、ニューヨークやそこで暮らす現代人の生活をリアルに捉えているビリー・ジョエルの[New York State of Mind]や、ロレンズ・ハートの[The Lady Is a Tramp]とも似ていて、通にはなかなか人気のある曲と言えそうだ。
[They Didn’t Believe Me]They Didn’t Believe Me ハーバート・レイノルズ作詞、ジェロウム・カーン作曲で’14年のミュージカル【The Girl from Utah】に挿入された曲で、なかではジュリア・サンダーソン Julia Sanderson とドナルド・ブライアン Donald Brian がデュエットで歌った。
[That Old Feeling]That Old Feeling 作詞、作曲がブラウン、フェインとなっているが、事実上はブラウンが作詞し、フェインが作曲したもので、’37年につくられ、’38年のミュージカル映画『Vogues of 1938』(United Artists)に使われた。
[Take Five]Take Five アルト・サックスのポール・デズモンドが’60年に書いた5拍子の曲で、彼を含めたブルーベック・クァルテットのLP《Time Out》に入れられ、大変有名になった。
[Swanee]Swanee アーヴィング・スィーザーが作詞し、ジョージ・ガーシュウィンが作曲して’19年につくられた曲で、最初は映画やミュージカルとは関係がなかった。元もとスィーザーとガーシュウィンは、はやりのダンスのワン・ステップ用の曲を書こうとしたのだという。
[Stompin’ at the Savoy]Stompin’ at the Savoy これはサクソフォン奏者のエドガー・サンプソンが’34年につくった曲で、同年チク・ウェブ楽団がレコードにしたのが最初だ。’35年にベニー・グドマン楽団もこれを吹きこみ、’36年に大きくヒットして、アンディ・ラザフが歌詞を書き楽譜が発売されている。従って[Don’t Be That Way]と事情が似ているが、この場合はグドマンとウェブがクレディトに入りこんでいる。